The person of Border0/よるがはしる
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The person of Border0/よるがはしる
サイトに公開していた十代(→ヨハン)の短文です。
づづきからどうぞ
づづきからどうぞ
はしるはしる。
空ががはしる。星がはしる。流れるものたちを、見つめて、会いたくなる。
雲が、風が、通り過ぎて行くのに、どうして、俺はここに留まって。
いっそのこと走りだそうかと、思うほど、体が彼をを求めているが。
ここにいるのが、一番彼に早く会う方法なのだから、しかたない。
目を瞑っても眠れない。キスをするときの吐息と。髪を撫でてくれる大きな手と。
名前をを呼んでくれる声と。抱きしめられたときのぬくもりと。思いだすだけで苦しくなって。
あのぬくもりと。声が聞きたい。
*
列車は程良く揺れながら俺を乗せて行く。静かに歌う声がかすかに聞こえる。
母親がが子供にに歌っている声がかすかに、かすかに。
彼らも帰るのだろうか暖かい家に。それとも向かうのだろうか知らない街に。
窓に頭をあずけて、手の中の携帯電話を握りしめて考える。
あいつは返信をくれるだろうか。
いつもはメールなんてしないからきっと驚いただろう。
しかもこんな時間に。きっと寝ているだろう。
いやもしかしたら起きているかも。
俺とと同じで熱中すると寝るのも忘れるタチだから。
あぁそんなところも思い出せば愛しくて。
ぎゅっと手を握りしめる。
もし俺のせいであいつが起てしまったのならば。そんなことでも嬉しくなれる。
一番つらいのはあいつが何も感じないこと。いつか俺に何も応えてくれなくなること。
迷惑だとわかっていても。あいつが怒ったとしても。
それでも何か思ってくれるのなら。それだけでそれだけで。
自分でも歪んででいることはわかっているけれど、どうしようもない。
でもそれだけ俺はは余裕なんかなくて。あいつの隣にいるのは俺だけでいいなんて。
子供じみた独占欲かもしれないが。どうしたって譲れないのだからしょうがないのだ。
*
はしるはしる。空ががはしる。星がはしる。流れるものたちを、見つめて、会いたくなる。
雲がはしって、風がはしって。俺はここに留まって。会いたい会いたい会いたいと。
目を瞑っていても眠れない。キスをするときのあの瞳と。髪を撫でる時に微笑む口元と。
名前を呼んでくれる優しい響きと。抱きしめるときの力強さと。思いだして反芻して。
揺れる列車とかすかな声と。安らぐ場所は。帰りたい場所は。電子音が着信を告げて。
そして俺は許される。
いつだって心を震わすのは あぁ。君に狂っている
The person of Border/よるがはしる (2013.07.18)
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